冬は風邪やインフルエンザ、胃腸炎など、感染症が増える季節です。糖尿病の患者さんからは「血糖値が高いと感染症にかかりやすいのですか?」と質問をいただくことがあります。実は、血糖値と感染症には深い関係があり、血糖コントロールは感染症の予防にも効果的です。

血糖値が高い状態が続くと、体の中の免疫細胞の働きが弱まり、ウイルスや細菌と戦う力が低下しやすくなります。高血糖は、白血球が細菌を攻撃する力や、体が炎症を抑える仕組みに悪影響を与えることが知られています。そのため、同じ環境にいても、血糖値が高い人の方が感染症にかかりやすく、症状が重くなりやすい傾向です。

さらに、一度感染症にかかってしまうと、発熱や炎症によって血糖値が大きく上がりやすくなります。食事がとれなくなったり、逆に水分補給のために甘い飲み物が増えてしまったりすると、血糖コントロールがさらに乱れてしまうこともあります。感染症と血糖値は「かかりやすい」「悪化しやすい」という悪循環を起こしやすいため、冬はいつも以上に注意が必要な季節です。

感染症を予防するためには、基本的な生活習慣がとても大切です。手洗い・うがいをこまめに行い、人混みではマスクを着用するなど、毎日の習慣が大きな効果を発揮します。体力を落とさないために、無理のない範囲で軽い運動を取り入れたり、バランスのよい食事を心がけたりすることも感染症予防につながります。

体調が悪いと感じたときは、無理をせず早めに休息をとることが大切です。発熱や咳、下痢などの症状がある場合は、できるだけ早く医療機関に相談してください。血糖値が高めの方は、症状が軽くても重症化しやすいため、早期の対応が安心につながります。

血糖コントロールは、糖尿病の治療だけでなく、感染症の予防にも効果があります。季節の変わり目や体調を崩しやすい時期こそ、無理のない範囲で規則正しい生活を意識してみてくださいね。