健康診断などで「血糖値が少し高いですね」と言われたとき、「少し高いくらいなら大丈夫ですよね?」と思う方は多いのではないでしょうか。実際、血糖値が少し高い程度では自覚症状が出にくく、体の変化を感じないことがほとんどです。しかし、血糖値がやや高い状態を放置するのはとても危険です。

血糖値が正常より高い状態が続くのは、糖尿病の前段階である「糖尿病予備群」の可能性があります。たとえば、空腹時血糖値が110〜125mg/dL、HbA1cが5.6〜6.4%の範囲にある方は、すでに注意が必要です。予備群の段階では自覚症状がないため、軽く考えてしまう方も少なくありません。しかし、放っておくと少しずつ血管や神経に負担がかかり、気づかないうちに糖尿病が進行してしまうことがあります。糖尿病が進むと、目の病気や腎臓の障害、手足のしびれ(神経障害)など、さまざまな合併症を引き起こすことにつながります。

一方で、血糖値が軽度に高い段階であれば、食事や運動、生活習慣の改善によって数値を戻せる可能性も十分考えられるでしょう。具体的に気をつけることは、たとえば食事では炭水化物のとりすぎを控え、野菜から食べ始める「ベジファースト」を意識すること。運動では、食後10〜15分の軽いウォーキングや、階段の上り下りなどの日常動作を増やすだけでも効果があります。

大切なのは、「少し高いから大丈夫」と油断せず「少し高い今だからこそ、改善のチャンスがある」と考えることです。健康診断で血糖値を指摘されたときは、そのままにせず、まずは医師に相談してください。