春になると「冬の間は安定していたのに、なぜか血糖値が上がってきた」と感じる方が少なくありません。

実は春は、血糖値が乱れやすい要因がいくつも重なる季節です。気温の変化や生活リズムの変化が、体に思った以上の影響を与えています。

まず大きいのが、寒暖差です。春先は朝晩と日中の気温差が大きく、自律神経が乱れやすくなります。

自律神経が乱れると、血糖値を上げるホルモンが分泌されやすくなり、血糖コントロールが不安定になりがちです。

体が環境の変化についていこうと頑張る分、血糖値にも影響が出てしまいます。


また、春は生活リズムが変わりやすい季節でもあります。年度替わりによる仕事や家庭環境の変化、行事の増加などで、食事の時間が不規則になったり、睡眠不足になったりする方も多いことでしょう。

こうした生活の乱れは、血糖値の変動につながりやすくなります。


さらに、花粉症の影響も見逃せません。鼻づまりや目のかゆみで眠りが浅くなると、睡眠不足によって血糖値が上がりやすくなります。

症状のつらさから外出を控え、運動量が減ってしまう方も少なくありません。

春先に血糖値が上がりやすい背景には、こうした要因が重なっていることが多いのです。

春の血糖コントロールで大切なのは「完璧を目指さない」ことです。まずは、できる範囲で生活を整える意識を持ってみましょう。

朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる、食事の時間を大きくずらさない、暖かい時間帯に10〜15分ほど体を動かすなど、小さな工夫で十分です。

春は体調を崩しやすい季節ですが、同時に生活習慣を見直すチャンスでもあります。「春だから仕方ない」と諦めず、季節の特徴を知ったうえで対策をとることが、血糖値を安定させる近道です。

気になる変化があれば、遠慮なく主治医に相談し、一緒に春の過ごし方を考えていきましょう。