自費診療案内
エクソソーム
再生医療とは

再生医療は「失われた臓器の機能を、
細胞を使って取り戻す医療」
「再生医療」という言葉を聞いたことがありますか?病気やケガなどによって機能が失われた臓器に対して、細胞を使って臓器を元気にする治療のことです。私たちの体は細胞でできていて、臓器によって異なる細胞の形や機能をもっています。しかし、実は体の中には、まだどの臓器になるかが決まっていない万能細胞が存在します。万能細胞を使った病気やケガの治療方法が「再生医療」と呼ばれるものです。
再生医療は、トカゲのしっぽのようなイメージです。トカゲのしっぽは、切り離されてもしばらくするとまた元通りになりますよね。人間の臓器も同じように、機能が失われた臓器に万能細胞を使うことで、健康な臓器を再生させることを目指しています。薬や手術とは違ったアプローチの治療法なので、今まで治らなかった病気やケガの新たな治療の選択肢になる可能性が期待されています。
エクソソームとは

エクソソームは幹細胞が分泌する
組織再生エキス
再生医療に使用される万能細胞は「幹細胞」と呼ばれるものです。幹細胞は、新しく骨や筋肉、臓器などに分かれて成長するために必要なエキスを分泌しながら、それぞれの臓器へと分かれて成長していきます。幹細胞が各臓器へと分かれて成長するために分泌するエキスの一つが「エクソソーム」というものです。エクソソームはぶどうの粒のような小さな袋状になっていて、袋の表面はタンパク質でできています。袋の中には、どの組織に分かれて成長するかを指示するための情報が詰まっています。
再生医療では、幹細胞そのものを体の中にいれることも治療法の一つです。また、幹細胞が分泌するエクソソームを体に入れることでも、同じような効果があると期待されています。当院では、幹細胞そのものではなく、エクソソームを使った再生医療を提供しています。
エクソソームの効果
エクソソームには幅広い効果が
期待されている
エクソソームは、細胞の増殖や各組織への成長、組織を再生するために必要なエキスを凝縮したものです。特定の臓器や組織だけでなく、体のさまざまな部位に使えるため、幅広い効果が期待されています。
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炎症を抑える
炎症が起こっている部位の治りを速めて痛みや腫れを抑える。
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傷を治す
ケガをした部位の細胞を修復して、傷の治りを速める。
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組織や神経の修復
機能を失った組織の細胞を修復して、機能を回復させる。
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免疫機能の調整
免疫機能を正常な状態に調整して、アレルギーが起きないようにする。
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血管の再生
動脈硬化でもろくなった血管を再生して、血流を再開させる。
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活性化酸素を除去
細胞を傷つける原因の活性化酸素を除去して、疲労回復や生活習慣病予防をする。
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肌を若返らせる
肌の組織を修復することで、シワやたるみなどの老化を改善する。
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脳の神経細胞の修復
脳の神経細胞を再生させることで、アルツハイマー病やパーキンソン病など、脳の細胞が壊れることによる病気を治療する。
当院では糖尿病の治療をメインに診療を行っていて、エクソソームは糖尿病の新たな治療法としても期待されています。糖尿病の患者さんは、なんらかの理由で膵臓にあるインスリンを作り出すβ細胞が壊れてしまっています。エクソソームを使うことで、β細胞を再生して、膵臓がインスリンを再び作り出せるようになることが期待できるでしょう。
また、血糖値が高い状態が長く続くと、糖分の多い血液が流れ続けた血管は少しずつ傷ついて、もろくなっていきます。エクソソームは傷ついた血管の修復にも役立つことが期待されているため、糖尿病で血管が傷ついたことによる合併症の予防にも役立つかもしれません。

安全性について

当院のエクソソームは
安全性の高い製品を使用
エクソソームには幅広い効果が期待されますが、新しい治療法なので「体の中に入れても本当に安全なの?」と心配になってしまう部分もありますよね。エクソソーム自体は私たちの細胞が生み出しているエキスですが、体の中に入れるときは、エクソソームを生み出すために培養していた細胞の培地成分も一緒に体の中へ入ることになります。培地には細胞が増えるために必要なさまざまな成分が含まれていて、中には体に入れたときに毒性を示してしまう成分もあります。当院で使用している製品の培地は、私たちの体にとって有害になる化学物質や、化粧品原料として禁止されている成分などを排除した、安全性の高い培地です。患者さんにできる限り安心して再生医療を受けていただけるよう、より厳しい安全基準をクリアした培地を使用しています。
エクソソームを使った
再生医療の流れ
エクソソームを使った再生医療を受ける際は、まず体の外で培養した幹細胞からエクソソームを抽出します。抽出したものを治療したい病気やケガなどに適した方法で体の中に投与することで、狙った効果が得られると期待できるでしょう。当院では、4種類の投与方法を用意しています。
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局所注射
針を使わずに空気圧で投与する「エアショット」を採用。皮膚の病気やAGA(男性型脱毛症)などに使用する。
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静脈注射
脳以外の全身に投与可能。
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皮膚投与
皮膚の病気やケガに対して、塗り薬で投与する。
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吸入
カニューレを使用して、鼻から吸い込む形で投与する。アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの脳の病気や、脳梗塞後の後遺症などに使用する。
患者さんが治療したい病気やケガに合わせて、最適な投与方法で再生医療を提供します。